アイキューラボの介護用おむつセンサーを試しに使ってみた感想
あれ、今の母の動作は失禁して紙おむつが濡れたサインかな。
ただお尻がムズムズしただけかな。
漏れていたら紙おむつを交換してあげたいし、漏れていないんだったら、このまま寝かせてあげたいし…
う〜ん、紙おむつの中はどうなってるんだ?
という経験はありませんか。
自分はしょっちゅうです。
紙おむつの中はどうなってるか知りたい
失禁したら速やかに紙おむつを交換したい。
昔は失禁すると、もじもじしたり、寝ている場合は起きようとしたり、母の動作を見ているとだいたいわかりました。
ところが最近は、失禁しても身動きが少なくなり、失禁のサインを見つけにくいんです。
昼間は母の様子を見つつ2〜3時間おきにトイレに誘導し排尿、あるいは失禁していれば紙おむつを交換、という排泄介助のしかたをしています。
夜間は、そう度々起こすわけにもいきません。
母の股間に鼻を近づけ臭いを嗅いでも、失禁しているのがわからないことの方が多いです。(なんか変態っぽい)
失禁と紙おむつの交換のタイミングが合わないと、ずーっとおしっこで濡れたまま、なんてことになりかねません。
失禁を検知する良い方法はないかなあ、と、前々から探していました。
それが最近見つかりました。
紙おむつにセンサーを取り付け、失禁したかどうかを検知するというおむつセンサーです。
おむつセンサーとは
ちょっと前のおむつセンサーは、病院や施設向けの大規模なものが多く、一般の家庭で使うには無理がありました。
最近販売された「介護用おむつセンサー」は、一般家庭で使うように作られたものです。
このおむつセンサーは、紙おむつの外側にマジックテープで取り付けて使います。
すると紙おむつの温度と湿度の変化で失禁を検知して、自分のスマートフォンにアラームを通知してくれるという優れもの。
素晴らしい。
でも実際の排泄介助で使えるおむつセンサーなんでしょうか?
アマゾンのレビューや口コミも少なく、実際どうなのかがよくわかりません。
買って試してみました。
私が試しに使ってみたおむつセンサーは次のようなものです。
- メーカー:iQLabo(アイキューラボ)
- 型式:Opro9 Adult Smart Diaper 介護用おむつセンサー
- 方式:紙おむつの外側にセンサーをとりつけ、周囲の温度と湿度の変化を検知。状態を4段階(正常、青、黄、赤=失禁,アラーム)に分けてスマートフォンに通知する。
- 他:1台のスマートフォンで4台までのおむつセンサーと同時接続可能。
値段もそんなに高くないし、消耗品もボタン電池だけというランニングコストの安さ。
これでおむつの中がわかれば申し分ありません。
詳細はメーカーのホームページを参照ください。
おむつセンサーを試しに使ってみた結果
3週間使ってみた結果は下記の通りです。
おむつセンサーの動作およびエラーごとに、その発生回数をカウントしています。
No | センサー動作および処置 | 1週目 | 2週目 | 3週目 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 警報(赤色)でリハビリパンツ交換 | 14回 | 18回 | 16回 | 正常に検知 |
2 | 警報が出る前(黄色)に失禁を確認 | 9回 | 3回 | 6回 | センサー感度弱 |
3 | 警報(赤色)があるのに失禁なし | 2回 | 1回 | 2回 | センサーエラー |
4 | 検知せず(センサーの脱落、ズレ) | 2回 | 2回 | 1回 | 装着エラー |
5 | 合計 | 27回 | 24回 | 25回 |
1週目は正常に検知できたのが52%と、エラーが多かった。これはおむつセンサーの装着位置が不適切だったため。
取り扱いに慣れた2週と3週の検知率平均は70%程度である。
試しに使って分かったこと
試しに使ってみてわかったことを列挙します。
ちょっと細かいですが、これを承知しているかどうかで、だいぶおむつセンサーの精度が変わってきます。使うことを検討されている方は参考にしてください。
- おむつセンサーの装着は、座位、仰臥位、性別等の条件ごとに、適切な位置にする必要がある。
おむつのどの位置が濡れているかを調べ、その中央におむつセンサーを止めるようにすると良い。
事前に紙おむつに罫書き線を入れておくと管理しやすい。 - おむつセンサーが紙おむつから浮き上がらないように止める。
- 紙おむつの履き方でもおむつセンサーの位置が変るので注意が必要。
- 使用する紙おむつの吸収量により、おむつセンサーの反応が変わる。
(使用している紙おむつが長時間タイプだと、おむつセンサーの反応が弱くなる) - 女性の座位の場合、おむつセンサーをやや後ろの位置に装着しないと検知せず、股間に異物感が生じる。
- 仰臥位の場合、おむつセンサーを後ろの位置に装着するが、おむつセンサーの異物感は少ない。
- 長時間タイプの紙おむつだと、失禁しても(黄色)止まりで、アラーム(赤色)が出ないことがある。
- アラーム(赤色)が出ているのに失禁していないというエラーあり。原因は分からない。
(おむつ交換をする度に、アプリをリスタートすることでエラーを回避できるよう) - スマホは常時おむつセンサーのアプリを起動しておく必要がある。
(私はスマホを持っていないので、持っていたiPadを使いました)
試しに使った感想は なくてはならない便利グッズ
使用するにあたり、細々と注意することがありますが、慣れればたいしたことありません。
それに検知精度が70%というのは、すごいと思います。
今までの、もじもじしたりする排尿/失禁のサインと併用すれば、かなり高い精度で失禁がわかっちゃいます。
ただ、残念なのは、おむつセンサーをやや後ろの位置に取り付けないとならないこと。
寝ている時は問題ないのですが、起きて座っている時は異物感があります。
長時間おむつセンサーをつけて座っていると、お尻が痛くなってきます。
このため、昼間の使用はあきらめました。
(男性の場合は問題ないかもしれません)
また、母が使用している紙おむつは長時間タイプなためか、失禁しても(黄色)止まりで、アラーム(赤色)が出ないことがありました。
ソフト上でおむつセンサーの感度を最大に調整しましたが、改善しません。
もっと感度をアップできると嬉しいです。
いくつか不満はあるものの、毎晩寝る時はおむつセンサーを使ってます。便利です。
もうおむつセンサーなしではいられません。
以前のように夜中に数時間おきに様子を見たり、母を起こしてトイレに誘導したりしなくてすみ、楽になりました。
失禁したらアラームが鳴りますので、だいたい速やかに紙おむつを交換できるようにもなりました。
なんとか昼間も使えないかと思案中です。